川崎和男氏

先日、といっても随分前になるんですが、カンブリア宮殿というテレビ番組に川崎和男氏が出演されていまして。もちろん僕は面識はありませんが、昔マック関係の雑誌で川崎和男氏がコラムを連載されていてそれを良く読んでました。しかしそれも本当に昔の事で、チャンネルをがちゃがちゃ換えている拍子に、ひょっこりと川崎和男氏が現れた時、僕がまっさきに思い出したのは何故か氏が飼っておられた犬の事でした

確かまつりとかざりという名前の柴犬じゃなかったかと。僕は柴犬が大好きでいつか自分でも飼ってみたいと思っているから、こんな事を思い出した訳です。まぁ、こんな事はどうでもいい事なんですが、確かそのコラムでは氏の強面振りが良く発揮された内容だったと記憶しております。ですから僕の氏のイメージは有り体に言うと恐い人でした。その番組でも氏を喧嘩師とかなんとか紹介していたと思います。しかし実際氏が話されている内容を聞いているとどうもこれはちょっと様子が違います。これは例えば僕自身ももちろん川崎氏も年を取ったからとか、そういう理由も有るでしょう。まぁ、こんなテレビでちょっと見た位ではその人の本質なんか分かりっこないんですがね。話が少し逸れてきましたが僕が一番感じ入ったのは福井の越前打刃物の話です。氏の飽くなきデザインの執着、そして人によっては独善的とも取られかねないデザイン至上主義、それが成功に結びついていく過程は、デザインとは、という問い掛けに対する真摯な回答です。しかしそこにあるのは氏のイメージにある傲慢さや力でねじ伏せるといった物ではなく、これは全くもって氏のデザインという物に対する無垢で純真な信頼感に有るのではないかと思いました。僕のような小心者では、デザインという作業にここまで信頼感を寄せる事はなかなか難しい事です。結果的に越前打刃物は成功を収めるんですが、商業的な成功におけるデザインの占める位置を考える時の、一つの目標ではないかと思いました。